#0271 韓国「月面着陸」無理だった!エンジン性能不足でロケット改良予算削減!
削除理由は性能が不十分で、投資に値しないと言ったような理由。
他にお金をかけたい分野がたくさんあるんでしょうね。より確実なもので・・・。
今回の3行まとめ!
- ロケット改良予算削減
- ロケット事業への厳しい見方
- ロケットより重要な事業
韓国科学技術情報通信部は来年度の国家研究開発事業予算は23兆5,082億ウォン、約2.3兆円となったと発表しました。
このうち宇宙関連は今年度の3,615億ウォンより11.2%増加した4,019億ウォンになったと報道資料に記載されています。
しかし韓国メディアアジア経済は、「ヌリ号の性能開発事業のための分け前が含まれていない」と報じています。
(参考)アジア経済 2021/06/29
これは「ヌリ号の性能改良事業が政府の予備妥当性調査を通過しなかったため」と報じています。
文在寅大統領は3月に「2030年に国産ロケットで月面着陸船発射計画」を発表していますが、この計画の先行きも怪しくなったという事です。
多くのメディアが国産技術で製造された75tエンジンの性能を賞賛していますが、実際には十分な性能ではなく、改良が必要とされています。
この日「ウクライナの宇宙ベンチャー企業とエンジンの販売を巡って協議を行っていた」と東亜サイエンスは報じています。
しかし「双方が提示した条件がお互いに合わず、12月に関連議論は中断されたことが分かった」と報じています。
宇宙関連のR&D予算では韓国型GPSのKPS計画や米国との協力で行われるアルテミス計画関連、6Gへの投資などが重点投資分野として挙げられています。
ヌリ号への投資はこれらやその他の重点投資項目に圧迫され、重要度が下げられたと予測されます。
編集所感
今回の概要!
- メディアの賞賛と現実
- 競争力のないロケット・・・
- それでもやるしかない!
他の重点投資分野を見ると、まずはワクチン開発に宇宙と同じくらい割り当てられています。
次にその他の医療関係、次世代自動車、システム半導体などへの投資も大幅に増やしています。
その他にもDNAだの素材関連だのエネルギー関連だのいかにも今ホットな分野への予算が大幅に増額されています。
そういったものと比べると、相対的に重要度が低いのかな、と個人的には感じられるわけです。
たしか前回のエンジン性能試験では、僅かながら目標時間に達せず、それも失望に繋がったんだと思いますね。
その時メディアはほぼ誤差範囲だ!とか賞賛報道をバラ撒いていましたが、そういうのは余裕で目標を超えたときにやるものでしょ・・・。
どの分野も予算をむしり取ろうと必死のアピールをしている中で、実は実績が芳しくなく、将来性が疑問視されているのがこのロケットだと思います。
要するに今のままじゃ失敗するんじゃないの?と厳しく指摘されたわけです。そういうあら探しをするための予備妥当性調査ですからね。
どっちにしろこのロケット自体、500kmくらいしか飛ばず、しかも搭載量は1.5tということで、競争力がないみたいなんですよね。
あの、ちなみに日本の中型ロケットイプシロンの強化型が同じくらいの搭載量らしいんですよね。価格も全然安いですよ。小さいし軽いし。
まあ液体燃料と固体燃料という大きな差はありますけど、まあがく然とする技術格差ではありますよね。
あんまり日本賞賛するのもどうかと思うけど・・・。
このヌリ号はぶっちゃけ5人乗り中型バス、といったところですかね。なんか大きいけど座席少ないみたいな・・・。
物事には段階というのがありますので、こういうのを経て改良されていくので、まあ初めはこんな感じということなんでしょうかね。
その、今のバスの話ではありませんけど、「仮にこのまま月面に貨物を運んだ場合、78kgしか運べない計算になる」とアジア経済は指摘していました。
もちろん仮定の話ですよ。そもそもそこまで飛ばないですから。まあほとんど何も運べないということですよ。
エンジンなり各部品なり、改良作業が必要になるわけですけれども、その予算がごっそり削除されて、この先どうするんだという話です。
商用化予算は認められたということなのですが、これが何に使えるのかはちょっと分かりません。
まあ、何とか成功させて国内外の衛星を載せることで、自力でお金を稼いでくださいということなのかもしれません。
あと、アジア経済によると「4回追加発射関連予算約6,000億ウォン」、これは日本円で600億円程度が反映されたそうです。
打ち上げ1回150億円。これはだいたいこの規模だとこのくらいらしいです。あ、規模って積載量じゃなくてロケットの大きさです。
ちなみにイプシロンロケットは50億円ちょっとということで、貨物積載料金も全く比較にならないほど安いと思います。
なので契約を取るには大幅割引を行わなければなりませんが、それやると大赤字になりますね。難しいですね。
政府機関がぼったくり価格でも仕方なく何か載せるのかな?金額的にはよその国のロケットに載せた方が断然安いのに・・・。
そうはいっても最初ですからね。これも投資の一部だと思うしかないんでしょうね。
成功の可能性とかもちろん分かりませんけど、まずは10月の打ち上げを成功させて、懐疑的な見方を払拭することが先決でしょう。
あ、これ、2月に打ち上げ予定だったのが部品の不良で延期になったそうですね。
(参考)中央日報 2021/03/07
よかったですね。危うく花火を打ち上げるところを回避できたようで。失敗してたら来年の予算どころじゃなかったでしょうし・・・。
お〆め
よくこんなに話題が出てきたなぁと自分でも感心します。これ、いつまで続けられるんだろう・・・😅
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